【元ツアコンが語る!】添乗員の実際の仕事内容を解説します~バスツアー旅行1泊2日編①~

添乗員

こんにちは!manaです。

【元ツアコンが語る!】の第3弾は、添乗員の仕事についてお伝えしますね。

添乗員って、旅行中に何をしているか分からないですよね?

1泊2日の温泉旅行ツアーをモデルコースにして、実際の仕事内容をご紹介します。

ちなみに、私が添乗員として働いていた頃から変わっていることがあると思うのでご了承くださいね。

添乗員の業務

添乗員の仕事は、安全に旅程を管理することです。

「旅行は上手くいって当たり前」なので、無事に行って帰ってこれるよう管理し、楽しい思い出となるように力を尽くしましょう。

1日目 : 集合 →  トイレ休憩(SA・PA)  → 昼食 → 観光地 → 温泉(泊)

前日:打ち合わせ&準備

まず、ツアー前日に旅行会社に訪問して、打ち合わせ&準備をします。

添乗が連続している場合は、何本かまとめて打ち合わせを行うために、旅行会社を数件訪問することもあります。

ツアー型の打ち合わせ部屋では、大勢のツアコンが並んで準備していますよ。

準備物リスト
  • 行程表
  • 参加者名簿
  • チケット類
  • 現金
  • 備品(ツアーバッヂ、マップ、バス座席表、部屋割りカードなど)
  • 精算書類(帰着後に使用)

必要な物を揃えて、行程表を確認します。

スケジュール段階では、目的地しか知らされていないので、詳しい行程は打ち合わせ時に分かります。

最初に、チケット類と現金を確認しましょう。

交通機関、昼食会場、宿泊施設などのチケットに、日時・人数の誤りがないか確認します。

次に、関係各所に確認連絡を入れていきましょう。

到着時間、参加人数、グループ別人数(4人×2組、3×2、2×16など)を伝え、施設からの連絡事項を確認します。

添乗員の業務は、1に確認、2に確認と言われるほど、確認作業が大切です。

この確認連絡は、添乗員の基本的で必須業務なので、覚えておいてくださいね。

旅行会社によっては、出発前日にお客さんに電話連絡を入れる場合があります。

グループ代表者に連絡し、出発時間や集合場所をお伝えしていきます。

最後に、バス座席表を作成しましょう。

旅行会社によって先着順や、事前予約などルールが違うので確認しながら作成します。

以上で打ち合わせ&事前準備は終了です。

1日目

出発前

集合時刻の1時間前には、到着しておきましょう。

バスが配車されていたら、運転手さんとバスガイドさんにご挨拶して、行程表について打ち合わせします。

使用する高速道路や、休憩場所(SA・PA)などを確認し、バス座席表を入口に貼らせてもらいます。

ツアー中のパートナーになる運転手さんとは、仲良くするようにしましょうね。

時々、怖い運転手さんもいるけど、大抵は優しい人が多いですよ。

車内の準備が整えば、受付を開始します。

お客さんは早く来ることが多いので、できる限り受付も早く開始しましょう。

名前と人数を確認し、バスの座席を案内します。

集合時刻が近づいても来ない場合は、お客さんに連絡をしていきます。

迷ってしまい焦っている場合は、落ち着かせて、冷静に道順を案内してあげてくださいね。

バス車内で待つ他のお客さんにもお声掛けを忘れずに

出発

無事に全員集合したら、出発です。

精算書類作成のために、出発・到着時刻を記録しておきます。記録を積み重ねて、距離感覚を身につけましょう

頃合いを見ながら、車内で挨拶します。”笑顔で元気よく”挨拶しましょう。

ツアー参加のお礼、自己紹介、行程案内、特記事項などです。

初めは緊張すると思いますが、毎日繰り返すと慣れていくので大丈夫ですよ。

ツアーでは、お土産の車内販売がある場合が多いです。

立ち寄りヶ所のお土産を車内で申し込めば、割引料金で購入することができます。

試食を配って、希望者を募ります。旅行会社によっては、車内販売の売上データを取る場合もあるので、手を抜かずに取り組みましょう。

押し売りにならずに、淡泊でもなく、バランスが難しいですよね。

私は、後ろの席のお客さんから希望を聞くようにしていました。

前から始めると、後ろの座席から様子が丸見えなので、前の方が断るとその流れが後ろまで響いてしまうのです。

後ろから始めて、希望者がいた時に声を大きくして、車内にアピールしていました(笑)

ある程度落ち着いたら、後はバスガイドさんにお任せです。

添乗員は、座席で車販の集計・申し込みや、人数の変更連絡を施設に入れていきます。

ちなみに、私は「移動は寝る時間」と教わったので!基本的にバス車内や飛行機の移動は寝ていました。

現地で動けるように体力温存するためと、バスの揺れが気持ちよくて自然に寝てしまいます(笑)

徐々に、お客さんから見えないように寝られるようになりますよ。

トイレ休憩(SA・PA)

1.5時間~2時間間隔で15分程度のトイレ休憩を取ります。ただのトイレ休憩とあなどるなかれ。

お客さんが安全にトイレ休憩できるように誘導します。

バス車内から降りてきたお客さんは、トイレしか見えていません(冗談ではなく)。

横から来る車に注意を払っていないので、道路に飛び出してしまうことがよくあります。

添乗員の仕事は、安全に旅程を管理することなので、事故など発生させてはいけません。

昼食会場

昼食会場に到着する前に、施設に連絡を入れます。

施設から「〇〇インターを降りたら連絡ください」などと事前に言われるので、忘れないようにしましょう。

出発時刻をバスガイドさんに案内してもらいます。出発時刻を設定するのは、添乗員の仕事です。

行程表に記載されている所要時間を目安に設定してくださいね。

到着後の座席までの誘導は、バスガイドさんや施設の方に任せて、添乗員は食事会場まで走ります。

ツアーの立て札を確認し、前日に連絡したグループ分け通りに座席が準備されているか、数えていきます。

お客さんが到着したら、グループごとの座席に誘導します。大きな声を出すことも慣れるので安心してくださいね。

お客さんが無事に食事を開始したら、事務所にお支払いに行きます。

手続きを済ませたら、添乗員も食事休憩です。

添乗員や運転手さん用の食事会場は別にあるので、気がねなく休憩できますよ。

お客さんと同じ食事ではなく、別メニューを用意してくれていたり、自分で選ぶことができたりと施設によって様々です。

出発時刻15分前には、バス前に立ってお客さんをお迎えしましょう。

「あれ?休憩する時間なくない?」と思われた方、その通りです。

昼食時間は50分前後で、お客さんを誘導し、手続きして、15分前にはスタンバイとなると、実質の休憩は30分もありません。

なので、添乗員は早飯になります。「カレーは5分で食べろ」と教わりました(笑)

観光地

観光地に到着する前に、マップを配布して駐車場の場所などを案内します。

バスガイドさんがいる場合はお任せできますが、いないツアーの場合は自分で説明しましょう。

入場施設の場合は、到着後にチケットの手配に走ります。

基本、添乗員は現地で走っています。体力温存のために車内で寝るのは、このためですね。

チケットを入口で配布しながら、出発時刻を声掛けていきます。出発時刻は何度でも案内しましょう。

施設によっては、乗務員休憩場所を用意してくれているので、休憩することができます。

初めて来た場所なら、勉強のために見学するようにしましょう。

特に、お手洗いの場所は覚えておいてくださいね。

「添乗員は世界中のトイレの場所を知っている」と誰かが言っていましたが、その通りです。

もちろん初めての場所で知るわけないけど、お客さんはそう思っているという意味です。

お客さんから聞かれる質問No.1は、「トイレの場所」です。

添乗員は、初めての場所でも「初めて」とは言えず、もちろん「知らない」とも言えません。

「お手洗いはですねぇ~」と周囲を見渡して、「あちらです」と笑顔で答えられるようになるくらい、トイレセンサーが発達しますよ。

宿泊施設

宿が近づくと、部屋割りカードを配布して案内を開始します。

案内は、到着5分前には終わらせましょう。お客さんは「どんな宿かなぁ」ということに意識が向いています。

宿が見えて、ワクワクする時間を楽しんでもらいたいですよね。

大浴場の利用時間・場所、夕食時刻・会場、朝食時刻・会場、出発時刻など案内することがたくさんあるので、配布した部屋割りカードに書いておくと便利です。

時系列に案内すると、お客さんに理解してもらいやすいですよ。

滞在中に何かあれば、フロントを通じて連絡してもらうようにしましょう。

お客さんが部屋に行った後に、宿の手続きをします。チケットを渡し、夕食・朝食・出発時刻の再確認などです。

ツアー添乗は、宿に入った後はフリーなので、1日目の業務は終了になります。

自分の部屋に入り、1日目の残務処理や明日の準備をします。

よくお客さんに「どこに泊まったの?」と聞かれますが、原則は同じ宿に宿泊しています。

温泉旅館の多くは、洋室のシングルルームを添乗員・バス乗務員用に準備してくれています。

もちろん宿泊料は支払っていますが、割安の料金で宿泊させてくれます。

まれに満室の場合は、近くの宿に泊まることがありますが、添乗員は何かあった時のためにも同宿が多いですよ。

食事会場も分けてくれていて、お客さんに会うことがないので安心ですね。

お客さんの夕食時間に大浴場に行くと、誰にも会わずに温泉を楽しむことができます。

2日目に向けて、ゆっくり体を休めてくださいね。お疲れさまでした!

次回は、2日目と帰着後の精算について解説ているのでチェックしてみてくださいね↓↓

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