添乗員って、どんな仕事してるのか分かりにくいですよね?
こんにちは!manaです。
手配旅行の添乗員としての経験から、実際の仕事内容をご紹介している【元ツアコンが語る!】シリーズです。
今回は、中学生のサンフランシスコ語学研修の添乗体験記をお伝えします。
サンフランシスコ州立大学の寮生活や、ゴールドラッシュで沸いた町サクラメント市での生活など、中学生と一緒になって楽しんでいましたよ。
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
エリート中学生集合!
ある地方都市の中学2年生から選抜された12名と、引率の先生3名のグループの語学研修に、2年連続で添乗しました。
語学研修にも添乗するの?って思われた方もいるかもしれません。
手配旅行は要望があれば、どんな団体でも、どんな目的の旅行にでも添乗します。
その幅の広さが、ツアー型とは違うおもしろさで、私は手配型添乗が大好きでした。
市の企画した語学研修旅行で、筆記試験と面談を勝ち抜いた選ばれし12名の中学2年生は、真面目で賢そうな生徒たちでしたよ。
団結式
行政関連の旅行では、旅行出発前に団結式というものがよくあります。
市長や市職員、関係各所の方が集まり、壮行会のようなことをします。
その時も、市長(代理)挨拶、団長挨拶、団員代表挨拶などがありました。
団長は中学校の校長先生、他に2名の引率教諭と、それぞれ違う市立中学校から選任されていました。団員とは、12名の中学生のことを指します。
団結式での添乗員の役割は特にありませんが、団員や保護者との顔合わせの意味を持ちます。
拘束時間は短いですが、添乗扱いとして、日当が出たのでラッキーでしたね。
打ち合わせ
団結式終了後に、営業担当者と打ち合わせをしました。
2週間の行程で、特殊な添乗のため、打ち合わせも長くなります。
日本発 → サンフランシスコ着 → SFSU寮泊 → サクラメント市ホームステイ → サンフランシスコ泊 → 日本へ
サンフランシスコ到着後の数日間は、サンフランシスコ州立大学(SFSU)の学生寮に宿泊します。
中学生の頃にプチ留学体験ができるなんて、楽しそうだと思いませんか?
添乗員も、もちろん寮生活を体験できます。
その後、サクラメント市に移動し、生徒はホームステイを開始します。
引率の先生と添乗員は、ホームステイではなく、ホテル泊になります。
再度、サンフランシスコ観光した後に、日本に戻ってくるというコースです。
2年連続で添乗させてもらいましたが、とても印象的で楽しい添乗でしたよ。
日本出発!
地方空港で集合・出発のため、前泊してスタンバイします。
前泊とは、自宅からだと集合時間に間に合わない場合に、前日から集合場所付近のホテルに宿泊することです。
私は、その地方都市の支店とつながりが深く、添乗員1年目に初めて指名をもらってから、退職までずっとお世話になりました。
添乗員としての私を育ててくれた支店だったので、今でもとても感謝しています。
団員と先生や保護者に市の職員も集合し、出発の挨拶を済ませます。
団員の顔は期待に溢れたワクワクした顔をしていましたが、保護者は心配そうな顔をしていました。
2週間後に必ず無事に帰ってこなければと責任を感じた瞬間でもありましたね。
まずは乗り継ぎのために、成田空港に向けて出発しました。
成田空港でのチェックイン時、オーバーブッキングが発覚しました。
2名をビジネスクラスへアップグレードできると言われたので、団長と生活指導の先生の席を変更しました。
お二人とも、とても喜んでくれましたよ。
先生には生徒の引率という役割がありますが、2週間の海外旅行は、先生にとっても初めての体験です。
添乗員にとって、生徒も先生もお客さんです。グループ全員に楽しんでもらえるように気を配りましょう。
サンフランシスコ到着
日付変更線を越えて、サンフランシスコ空港に到着しました。
今回の旅行は、語学研修が重要な目的でもあるので、中学生に積極的に英語を使ってもらうように心がけていました。
入国手続きの様子を後ろから見ていましたが、難しいことを聞かれることもなく、淡々と通過していきました。
むしろ、私が添乗員だと分かったのでしょうね、色々聞かれました(笑)
ちなみに、海外の入国審査では、添乗員は一番最後に通過します。何かあった時に手助けできるようにです。
団員には、入国審査を出たところで待っていてもらいます。
反対に日本からの出国審査では、止められる心配がないので、添乗員が先に通過してお客さんを待ちます。
ツアー型では、出入国審査はお客さん任せで、添乗員が一緒に行動することはありません。
手配旅行では客層に合わせて、添乗員の動きを変えることがよくありますよ。
到着口で現地ガイドさんと合流し、マイクロバスに乗り込みます。
小グループだと、バスも小さくて動きやすいのがいいですね。
サンフランシスコ州立大学到着!
空港からキャンパスに直行しました。
これまでの添乗で大学の寮に宿泊したケースはなく、他に経験した先輩添乗員もいませんでした。
事前情報もなくて、ただ「全員で寮に宿泊する」ということしか聞かされていません。
行政関連の旅行ではよくあることですが、市が現地でのアレコレを直接手配している場合があります。
飛行機やホテル・観光の手配は旅行会社、旅行の目的(語学研修と留学体験)は市と、役割の住み分けがありました。
しかし、市の職員は同行していません。
全て添乗員が、現地ガイド、市がやり取りしていた方とコンタクトを取り、旅行を進めていくことになります。
不安な要素ばかりですが、実は、大学寮の宿泊を一番楽しみにしていました。
夏休み中で、ほとんど学生がいないとはいえ、サンフランシスコ州立大学のキャンパスライフを疑似体験できるのです。
あまりピンときていない生徒よりも、私の方がテンション高かったと思います(笑)
寮生活とは?
生徒は2人1部屋で、先生と私には1人1部屋が充てがわれていました。
ベッドと棚しかないシンプルな部屋でした。トイレ・シャワーは共同です。
寮にもグレードがあって、費用に応じて、トイレ・バスはもちろん、キッチンやリビングもついている広い部屋もあるようですよ。
食事は、食堂でいただきます。カフェテリア形式になっていて、メインディッシュは日替わりでした。
海外生活では、野菜やビタミンが不足しがちなので、意識してサラダとフルーツを食べていました。
食堂の窓からは、チアリーディングの練習をしている学生が見えたり、夏休み中でもチラホラ学生がいましたよ。
見るもの全てが新鮮で、楽しいキャンパスライフ体験でした。
私も学生時代にホームステイの経験はありましたが、小さな学校だったので、アメリカの広大なキャンパスは初めてでした。
キャンパス内を散歩したり、図書館や書店なども利用させてもらいました。
海外の大学にはグッズがあるということも、その時に初めて知りました。
SFSUのロゴマークが入ったマグカップやキャップなどが販売されていて、生徒もお土産として購入していましたよ。
ちなみに、添乗員がお土産を買ってはいけないという規則はありません。
私も欲しい物は買っていましたが、スーツケースに納まる量にしていました。
まとめ
今回は、添乗員体験記として、サンフランシスコ到着までをお伝えしました。
ここまでは、初めての経験でテンションが上がっている添乗員(私)の姿が顕著に出てましたね(笑)
添乗員が楽しめないと、お客さんは楽しめない。
新人時代に教わったその言葉を胸に、言い訳に(?)して、どんな添乗も本気で楽しんでいました。
次回は、カリフォルニア州の州都・サクラメント市での滞在についてお伝えしたいと思います。
お楽しみに!
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