日本人が桜を愛する理由は、「儚く散ってしまう美しさ」にあります。
「桜の国」と称され、日本の国花にもなっている桜は、日本人にとって大切な花ですよね。
こんにちは!manaです。
今回は、日本人がこれほどまでに桜を好む理由についてご紹介します。
日本人だからこそ理解できる理由だと思いますよ。
今が見ごろの桜。さぁ、美しく儚い桜に会いに出かけましょう!
日本人が桜を愛する理由
期待感
桜は、春を待ち焦がれる「期待感」の象徴です。
開花日や、満開予想など、私たちは桜に合わせて春を感じていると思いませんか。
新生活や新たなステージを迎える春は、期待と不安の入り混じった時期ですよね。
「暖かい春が来たら桜が咲く」、「桜が咲いたら新生活がスタートする」のように、春を待ちわびる気持ちを桜に乗せているのです。
桜は、いつも日本人と共にあり、人生の区切りに寄り添ってくれています。
誰もが、卒業式や入学式、歓送迎会など門出のタイミングで、桜のそばで撮った写真があると思います。
知らず知らずのうちに、私たちの人生のパートナーになっているのですね。
つつましさ
日本人が桜を愛する理由の一つに、「つつましい美しさ」が挙げられます。
薄いピンク色をした小さな花が咲いている姿は、つつましく可憐ですよね。
慎ましさは、日本文化に深く根付いた日本人の美徳とされてきた概念です。
主張しすぎずとも芯のある美しさで、私たちを魅了してくれます。
桜が濃い色をした大きな花びらの花であれば(もちろん美しいとは思いますが)、これほどまでに日本人の拠り所になっていないかもしれませんね。
桜の花びらって、手のひらで包みこみたくなりませんか?
強くつかむと花が傷つくので、そっと触れる程度ですが、包み込みたくなるのも「慎ましく可憐に咲いている姿」故ですよね。
無意識に「守ってあげたい」という思いが溢れてくるのだと思います。
海外からの観光客が「桜の枝を手折って持って帰る」という話を聞いて、日本人が憤る理由の一つでもあると思いますよ。
儚さ
桜の咲いている時期は短く、儚く散ってしまいます。
風に乗った花びらが散りゆく様子も絵になりますよね。
美しい生命が儚く散ってしまう姿が、諸行無常を感じさせ、無意識に人の生命に重ねています。
そして、次の春にまた再会することを願って、私たちは季節を越えていくのです。
また、日本人を表す言葉に「侘び寂び」があります。
慎ましい美しさ、不完全な美しさ、儚さや繊細さ、自然の創造物、趣、経年による変化・・・
どんな言葉でも定義することが難しく、翻訳もできない言葉ですが、日本人には感覚的に「わびさび」を理解しています。
蕾が花開き、満開の時期を経て散りゆく桜の移りゆく姿は、わびさびを表現しています。
その儚さゆえに、日本人は桜を待ちわびて、散る最後の姿まで目に焼き付けているのです。
まとめ
日本人が桜を愛する理由をご紹介しましたが、いかがでしたか。
桜のある日本、桜を愛する日本人の心、わびさびを美しいと感じる日本人特有の感性を大切にしたいですね。
海外の方からすると、日本人がこれほどまでに桜を好む理由が分からないようです。
桜の時期に合わせて訪日する観光客は増えているので、ぜひ日本の春を感じてほしいですね。
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