添乗員のやりがいって何ですか?と聞かれたら、私は迷わず「お客さんに喜んでもらうこと」と答えます。
きれいごとに聞こえるかもしれないけど、添乗員時代の私を支えてくれていたのは、まぎれもなくお客さんからの「ありがとう」でした。
こんにちは!manaです。
今回の【元ツアコンが語る!】は、”やりがい”についてお伝えします。
どうしてお客さんの喜びが”やりがい”につながるのか、どうすれば”やりがい”を見つけられるのか。
どの職業の方でも、どの立場の方でも、共感してもらえる部分があればいいなと思っています。
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
”やりがい”とは?
そもそも、仕事に”やりがい”は必要なのでしょうか。
やりがいを持っていなくても、日々の業務をこなしているとお給料はもらえます。
やりがいを持っていても持っていなくても、毎月の給料の金額に変わりはありませんよね。
では、どうして人は、仕事にやりがいを求めるのでしょうか。
やりがいが、「働く意味」だからです。
仕事を通じて達成感や充足感を得たとき、人は仕事に対する喜びを感じることができます。
一度喜びを感じると、人はまた、本能的に次の喜びが欲しくなるのです。
仕事の喜びの裏には、たくさんの苦労や悔しさがありますよね。
大変なことを乗り越えてきたからこそ達成感を感じることができ、新たな喜びのためなら苦労に耐えることができるのです。
この繰り返しが、「働く意味」となり、”やりがい”につながっていきます。
添乗員のやりがい
私が添乗員の業務で一番好きな瞬間は、旅行が無事に終わってお客さんを見送っているときでした。
バスの出入口に立ち、「お疲れさまでした。ありがとうございました。」と一人一人にお礼をお伝えします。
お客さんは、一人ずつ降りてくるので、一人一人にきちんと挨拶することができました。
お客さんも「ありがとう」と返事してくれて、帰って行かれます。
口先だけの「ありがとう」の方もいれば、「楽しかったよ」「またね」と声をかけてくださる方もいました。
大変な添乗であればあるほど、お見送りの時間は、達成感に満ちあふれていましたよ。
旅行中もお客さんの楽しそうな笑顔や姿を間近に見ることができて、私も嬉しくなっていました。
お客さんの思い出作りのお手伝いができていることが、とても幸せでした。
添乗員は、提供したサービスの満足度を自分の目で確かめることができる職業です。
例えば、旅行を企画した営業マン、予約手配をした事務員さんは自分が関わった仕事でも、お客さんの満足度を直接見ることができません。
添乗員は、自分の言動やサービスが満足させられたか、そうでなかったかを、お客さんの表情や言葉を通じて確かめることができます。
失敗すれば、直接クレームを受けることもありますが、それ以上にお客さんの喜びを肌で感じることができるのです。
添乗員にとって、お客さんの喜んでいる姿は、何よりの”やりがい”につながるのです。
”やりがい”の見つけ方
”やりがい”が大切なことは分かったけど、どうすれば見つけられるの?
もし、あなたが学生なら、自分がどんな時に喜びを感じられるかを考えてみてくださいね。
アルバイトしている時でもいいし、部活やサークルに打ち込んでいる時でもいいです。
ちなみに、私は高校時代に陸上部のマネージャーをしていて、選手が競技に打ち込みやすい環境を作ることを意識していました。
選手に競技に集中してもらい、競技以外のことは私がする!と思っていました。
「自己ベスト出せたよ」「タイムの読み方聞こえやすい」「いつもありがとう」などと選手から言われると、とても嬉しかったことを覚えています。
私は「誰かのために何かをする」ことが「自分の喜びにつながる」ことを高校時代に知りました。
だから、究極のサービス業である添乗員になったのです。
学生時代に打ち込んできたものがなくても、日々の生活の中で喜びを感じる場面があると思います。
それが何か分かれば、自分自身が仕事に求めている”やりがい”が分かると思いますよ。
すでに仕事をされている方であれば、今の仕事でどういった時に達成感や満足感を得られますか?
その時にしていたことが、”やりがい”につながっていると思います。
「今の仕事で喜びなんて感じたことないよ」という方は、思い出してみてくださいね。
どうして今の仕事を選んだのか。
お金のため?勤務時間が都合よかったから?福利厚生が良かったから?
それだけではありませんよね。
全く興味のない仕事に就こうとは誰も考えないと思います。
「どんな仕事かな?おもしろそうだな。自分にもできそうだな」と思って選んでいるはずですよね。
仕事を始めた頃の気持ちを思い出して、突き詰めていけば、きっと”やりがい”に近づくと思いますよ。
今の仕事での”やりがい”
私は添乗員として5年間働いて、現在は全く違う業種で事務職として勤務しています。
25人ほどの部下をまとめる管理職として、日々奮闘しています。
今では、お客さんから直接「ありがとう」を言ってもらえる立場ではなくなりました。
職種や立場が変わった私の今の”やりがい”は、部下の成長です。
自分でやった方が早くて確実でも、部下にやってもらわなければなりません。
個性に合わせて、何度も指導を繰り返し、時には叱りながら、根気よく向き合っていきます。
「人を通じて事を成す」難しさを日々痛感しながら、上手くいったときの達成感はひとしおです。
私が向き合う相手が「お客さん」から「部下」へと変わっただけで、人と接する仕事に変わりありません。
立場が変わっても私は、やっぱり接客業が好きなのです。これからもずっと。
まとめ
今回は、仕事の”やりがい”について、私の体験談を交えながらお伝えしてきました。
一日の大半が仕事をしている時間だから、楽しい時間であってほしい。
生活するために働いていたとしても、少しでも喜びを感じる時間があってほしい。
そして、添乗員に興味のある方には、声を大にして言いたい。
お客さんの喜ぶ姿や笑顔を直接見ることができるのは、添乗員の特権だということ。
お客さんの笑顔や感謝の言葉で、添乗員は”やりがい”を感じることができる幸せな職業であるということ。
ぜひ、添乗員となり、”やりがい”を感じながら、幸せな添乗員生活を送ってほしいと願っています。
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