添乗員って給料が安いって聞くけど、実際どうなの?年収はどれくらい?
添乗員に興味がある方にとって、気になるポイントですよね。
こんにちは!manaです。
5年間の添乗員経験を基に、お役に立ち情報をお届けする【元ツアコンが語る!】シリーズ。
今回は、気になるお金のハナシをしたいと思います。
聞きたいけど、聞きづらい。でも生活するためには、重要なことですよね。
シビアな現実が見えてくるかもしれませんが、それでも私は添乗員の仕事はおススメします。
一生続けられる仕事ではないかもしれないけど、人生経験が豊かになりますよ。
同じ年の友達よりも、はるかに貴重な経験をすることができると思います。
添乗員時代の懐事情を正直にお伝えしますので、少しでも参考になると嬉しいです。
ただ、私が働いていた頃と今では、最低賃金や状況が変化していますので、ご理解いただいた上で、読み進めてくださいね。
添乗員は給料が安い?
給料は、安いです。これは、まぎれもない事実ですね。
添乗員は、添乗員派遣会社に登録し、旅行会社に派遣されて添乗業務をします。
旅行会社から派遣会社に派遣料が支払われ、派遣会社が手数料を差し引きます。
最後に、添乗員には月ごとに日当が支払われます。
私が登録していた派遣会社の日当は、ランク制でした。
Dランクからスタートして、C→B→A→Sランクへと上がっていきます。
私が働き始めたころのDランクの日当は、9,000円でした。
日当なので、早朝から夜遅くまで働いても、昼過ぎに仕事が終わっても、9,000円です。
たとえば、日帰りツアーを例にして考えてみましょう。
7時スタンバイ・19時帰着だとすると、拘束時間は12時間です。
休憩時間は、トイレ休憩や昼食、フリータイム時にこま切れで取ります。
車内でのお昼寝を入れて(笑)、トータル1時間くらいは休憩しているかもしれませんね。
実働11時間として、時給にすると818円です。当時の最低賃金割ってる・・・
あくまでも、私が働いていた頃の日当なので、今は最低賃金の上昇に伴い日給も上がっていますよ。
日当以外に手当はある?
日当以外に、交通費と食事代は別途支給されます。
月ごとに振り込まれる日当とは別に、ツアーごとに現金で支給されます。
食事代は、旅行に含まれている場合は、支給されません。
例えば、1泊2日の温泉旅行の添乗であれば、朝食(2日目)、昼食(1日目・2日目)と夕食(1日目)は含まれているので、別途支給はありません。
1日目の朝食はツアー開始前、2日目の夕食は帰着後となるので、支給対象外です。
ツアー中の昼食がフリー食の場合は、昼食代(900円)が現金支給されました。
朝食は700円、夕食が1,200円だったと思います。
交通費は、ツアー出発&帰着場所から自宅までと、打ち合わせ&精算時の自宅から旅行会社までの実費が現金支給されます。
打ち合わせ代と精算代も支払われます。私の頃は、それぞれ1,500円だった記憶があります。
手配旅行の打ち合わせは、1時間もあれば終わるので、割りが良かったですね。
ツアー旅行の打ち合わせは、細々とした準備が多く時間がかかるので、割りに合わないなぁと感じていました。
今の求人では、早朝・深夜手当と記載があるので、ありがたいですね。
福利厚生がないって本当?
全くないとは言えませんが、ほとんどありません。
今の求人を見ても、有給休暇と各種保険(当社規定加入条件有)と記載されています。
派遣社員も有給休暇が与えられ、年5日の取得が義務化されました。
各種保険というのは、雇用保険・健康保険・厚生年金のことですが、当社規定加入条件と記載されているのがポイントです。
加入条件というのは、所定労働時間が週20時間など、保険によって決められています。
所定労働時間というのが厄介ですよね。
添乗員は日当制なので、7日働いている週もあれば、1日しか働いていない週もあります。
所定労働時間が安定しないので、加入条件を満たすことができないのです。
つまり、各種保険に加入することができず、福利厚生がないという結果になります。
雇用保険には加入できず、国民年金と国民健康保険に加入することになります。
正社員の場合は、会社と折半で、雇用保険・社会保険・厚生年金に加入することができますが、派遣社員だと全額自己負担となります。
年収が低い上に、各種保険を自分で支払うため、手取り収入がさらに少なくなります。
なかなか厳しい現実ですね。
私は実家暮らしだったので、生活費はそれほどかかりませんでしたが、一人暮らしの方は大変そうでした。
ほとんど家に帰らないのに家賃を支払い、生活費を全て自分で賄わなければなりません。
私は甘えさせてもらっていたなと、改めて家族に感謝ですね。
貯金はできる?
正直言うと、私はほとんど貯金できていませんでした。
というのも、オフの日は旅行に出かけていたからです。
オンでも旅行、オフでも旅行と旅行三昧の日々を過ごしていました。
旅行をするために、仕事をしていたようなものですね。
さすがに貯金できる余裕はなかったです。
若かったからできたことですね。
貯金ができるかできないかは、自分次第だと思います。
旅行三昧の生活をしていたら貯金はできないけど、堅実に貯金している方ももちろんいましたよ。
今の日当で、年収をシミュレーション!
私が登録していた派遣会社の今の求人を見ると、14,600円からのスタートになっていました。
上がってる!さらに、早朝・深夜手当もついている!働き方改革の影響ですかね。
実働11時間でも時給1,300円計算になりますね。
1年目は、年間150日程度の添乗日数と仮定すると、年収210万円となります。
日当なので、添乗日数に大きく左右されます。
経験や指名の少ない1年目は、ツアー型国内添乗で稼ぐことになります。
日帰りツアーが多く、泊まりでも1泊2日や2泊3日の短期のツアー添乗が多いですよ。
私は5年目はSランクでしたが、今の求人の最高額が24,000円となっています。
年間添乗日数が210日だったので、年収は500万円になりますね。
さらに手当が付きますが、そこから各種保険は全額自分で支払います。
最終的に、手取りは約450万円くらいでしょうか。
Sランクで目いっぱい添乗すると、安定収入が得られる計算になりますね。
1年目の年収は210万~5年目で500万というイメージでしょうか。
私が働いていた頃よりも、格段に金額が上がっている!
業界全体で、添乗員の待遇改善に取り組んでこられた結果ですね。
※今回のシミュレーション結果は、私の頃の状況を今の金額に当てはめた参考値です。
まとめ
【元ツアコンが語る!】シリーズの今回は、添乗員のオカネ事情についてご紹介しました。
シビアな現実や、難しい話があったかもしれませんね。
私が働いていた頃と比べて、今の方が圧倒的に状況は改善されている気がします。
ただ、日当制に変わりはないので、添乗に出ないと収入はありません。
不安定な職業であることは事実です。コロナ禍で苦労されている方も多いと思います。
それでも、やっぱり私は添乗員は経験してほしいと思います。
色んな経験をすることができ、人として成長させてくれる職業ですよ。
できれば、若いうちにチャレンジしてみてほしいと思います。
添乗員に興味のある方に、少しでも参考になっていれば嬉しいです。
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